フィルムのヌレ性を高めるコロナ処理の秘密とは?

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大槻工業株式会社の表面改質技術

プラスチックフィルムの印刷・ラミネート・コーティング工程で発生する「ヌレ性不足による密着不良」は、多くの製造現場で課題となっています。
本記事では、フィルム加工に欠かせないコロナ処理(表面改質)について、その仕組み、効果、メリット・デメリット、経時変化の要因、そして 大槻工業株式会社が提供する高品質な表面改質技術をご紹介します。


フィルムのヌレ性向上の重要性

プラスチックフィルムは一般的に、表面エネルギーが低い(疎水性が高い)という特徴があります。
そのため、以下のような加工において液体がうまく広がらないという問題が起こりがちです。

 ・印刷インキが弾かれる
 ・ラミネート層が密着しない
 ・接着剤が均一に塗布できない
 ・コーティング剤がムラになる
ヌレ性が低い状態では、製品品質に直接影響します。
その課題を解決するのが、表面改質”によるヌレ性向上処理です。

ヌレ性とは?基本概念の理解

ヌレ性とは、液体が固体表面にどれだけ広がるかを示す性質です。
具体的には、液体の表面張力と固体の表面エネルギーのバランスによって決まります。
ヌレ性が高いほど、液体は固体表面にしっかりと密着し、均一に広がります。
これにより、塗布や接着がスムーズに行えるようになります。

ぬれ張力の試験法は、JIS K6768 「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」として規定されています。

ヌレ性向上がもたらすメリット

ヌレ性向上には多くのメリットがあります。
主なものは以下の通りです。
 ・インクやコーティング剤の密着性が向上し、製品の品質が向上する。
 ・不良品の発生率が低下し、歩留まり向上につながる。

ヌレ性向上が必要な理由

ヌレ性向上が必要な理由は、主に製品の競争力を高めるためです。
特に、包装業界では、消費者の目を引くために高品質な印刷が求められます。
また、電子機器の製造においては、接着剤の密着性が不良品の発生を防ぐために重要です。
これらの理由から、ヌレ性向上は企業にとって不可欠な要素となっています。


コロナ処理の原理とその効果

コロナ処理は、プラスチックフィルムの表面を改質するための技術です。
この処理により、フィルムのヌレ性や密着性が向上します。

コロナ処理とは?基本的な原理

コロナ処理とは、フィルム表面に高電圧をかけ、微細な放電(コロナ放電)を起こすことで表面の化学的性質を変化させる技術です。
具体的には、コロナ放電によって生成されたプラズマがフィルム表面に作用し、化学的な変化を引き起こします。
この結果、フィルムの表面エネルギーが向上し、ヌレ性が改善されます。

コロナ放電がもたらす表面改質

コロナ放電による表面改質は、フィルムの表面に親水性の基を生成します。
これにより、液体がフィルム表面に広がりやすくなり、ヌレ性が向上します。
また、表面の粗さが増すことで、インクやコーティング剤の密着性も向上します。
これらの効果は、特に印刷やコーティングの品質向上に寄与します。

コロナ処理とプラスチックフィルムの関係

コロナ処理は、プラスチックフィルムに特に効果的です。
フィルムの種類によっては、ヌレ性が低く、インクやコーティング剤との密着性が悪い場合があります。
コロナ処理を施すことで、これらの問題を解決し、製品の品質を向上させることが可能です。

コロナ処理で起こる変化(一般原理)

 ・フィルム表面に極性基(親水性の基)が増加
 ・表面エネルギーが上昇
 ・結果として液体が広がりやすくなり、ヌレ性が向上
さらに、
 ・インキの乗りが良くなる
 ・コーティング・接着剤の密着性が高まる
 ・オーバーラミネートの不具合を抑制
といった改善効果が期待できます。
これは、ほとんどのプラスチック基材(PE・PP・PET・ナイロンなど)に有効な処理です。


コロナ処理の強みとデメリット

コロナ処理は、フィルムのヌレ性や密着性を向上させるための強力な手段ですが、いくつかのデメリットも存在します。
これらを理解することで、より効果的にコロナ処理を活用することができます。

◎コロナ処理のメリット一覧

コロナ処理には多くのメリットがあります。
以下にその主なポイントをまとめます。
 ・フィルムのヌレ性が向上し、インクやコーティング剤の密着性が改善される。
 ・不良品の発生率が低下し、コスト削減につながる。
 ・多様な素材に対応可能で、幅広い用途に利用できる。

△コロナ処理のデメリットとその対策

コロナ処理にはデメリットも存在します。
主なものは以下の通りです。
 ・処理後のフィルムが再度帯電する可能性がある。
 ・処理効果が時間と共に減少することがある。
これらのデメリットに対しては、内部除電装置を併用することで帯電を防ぎ、定期的な再処理を行うことで効果を持続させることが可能です。


経時変化とその他の要因

コロナ処理の効果は、時間と共に変化することがあります。
これを理解することで、適切な管理が可能になります。

時間と共に変わるヌレ性のポイント

コロナ処理後、ヌレ性は時間と共に変化します。
特に、湿度や温度の影響を受けやすく、これらの条件が変わるとヌレ性が低下することがあります。
定期的な再処理や適切な保管方法が重要です。

内部帯電、内部除電の影響

内部帯電は、フィルムの加工中に発生することがあります。
これがヌレ性や密着性に悪影響を及ぼすため、内部除電装置を使用することで、これを解消することが重要です。
内部除電により、フィルムの品質を保つことができます。

大槻工業の特長:nano除電 × 内部帯電対策

コロナ処理では、帯電が発生することがあります。
帯電した状態では、異物付着・巻き取り不良・ハンドリングの不具合を招く可能性があります。

大槻工業では、
 ・nano除電による微細帯電の除去
 ・内部帯電の抑制と内部除電の対応
 ・巻取り時の静電低減による異物付着防止
これにより、表面改質と静電管理を両立した高品質なフィルム加工を実現しています。


成功事例と実績

●印刷用PETフィルムの密着不良を改善
コロナ処理によって表面エネルギーを安定させ、インキ密着のバラツキを大幅に低減。

●ラミネート用PPフィルムの初期密着向上
表面改質後のヌレ性で接着剤の広がりが均一化し、歩留まりが改善。

●静電トラブルを抑制した高品質巻取り
コロナ処理ラインにnano除電を併設し、異物付着を抑えたクリーンな表面品質を実現。


まとめ

コロナ処理は、プラスチックフィルムのヌレ性向上・密着性改善・表面改質に欠かせない技術です。

大槻工業株式会社では、
 ・表面改質(コロナ処理)
 ・ヌレ性向上
 ・密着性向上
 ・nano除電・内部帯電対策
まで一貫して対応が可能です。

用途や素材に合わせた最適条件をご提案し、品質トラブルを未然に防ぐ“信頼のフィルム受託加工”を提供しています。

フィルム加工の改善や新規開発でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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